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のるかそるか- 20060719-
2006.07.19(水)

 赤い部屋

カテゴリー都市伝説
ある日の夜半過ぎ、赤いワンピースを着た若い女がタクシーを呼びとめた。女は小声で運転手に目的地を告げる。そこは車では数時間かかる、深い山の中だ。うつむいた女の顔は長い髪に隠れていて良くわからないが、なんとなく陰気な感じもする。
やがてタクシーは女の告げた目的地に着いた。辺りにはうっそうとした森が生い茂り、人の気配はまるでない。女は黙って料金を運転手に差し出すと、一人森の奥へと消えて行った。
「若い女性がこんな時間に、こんな山奥にいったい何のようだろう?もしや自殺でも考えているんじゃないだろうな」
心配になった運転手は、こっそりと女の後をつけてみることにした。女は暗い山の奥へとどんどん進んで行く。するとやがて森は開け、一軒の小さな家が見えてきた。女はその家の中に入っていく。
「あの女はここに住んでいるのかな。いずれにせよ、自殺だなんて俺の考え過ぎだったか」
安心したその運転手は、今度はこの家に興味が出てきた。こんな山奥の不便な場所にぽつんと一件だけの家。しかも住んでいると思われるのは若い女。なんとも不思議なことではないか。
好奇心に負けた運転手はこっそりと家に近づき、鍵穴から家の中をそっと覗いてみた。すると、彼の目に飛びこんできたのは燃えるような深紅の部屋。壁も、床も、何もかもが血のような鮮明な赤で染められた部屋だった。
女は鍵穴から覗ける範囲には見当たらない。ドアのようなものも見当たらないが、おそらく他の部屋にでもいるのだろう。しばらく覗きつづけていた運転手だったが、やがて"何もかも赤い部屋"の存在に薄ら寒いものを覚えてその場を後にした。
山を下りた運転手はふもとで一軒のラーメン屋を見つける。すっかり腹ぺこになっていた彼は、夜食を食べようとその店ののれんをくぐった。ラーメンを待つ間に、運転手は店の主人に先ほど乗せた女の話をした。すると、主人はその女の事を知っているという。「彼女に会ったんですか。あの子も可哀想にねえ。あんな場所に一人、人目を避けるように住んでいるなんて。いやね、彼女にはちょっと変わったところがあるんですよ。ご覧になりませんでした?病気のせいなのか何か知りませんが、彼女の目は真っ赤なんです
サブテーマ:都市伝説・噂話 
│posted at 00:11:06│ コメント 4件トラックバック 0件
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